これは面白い!
現代ミステリもので短編集が五つ。
小説でしかもミステリだから中身が書けません。
少し前にテレビで今話題の本みたいな感じで取り上げていた。
作家本人がインタビューに答えていた。「読書への挑戦状、みたいなつもりで書いてます」的なことを言っていた。ここでなんか気になった
それと、本のカバーのイラストにそそられた。
おそらく小学生ぐらいの子どもを、モニター画面で映し出した状態にして、顔は黒く目隠しされている。なんか謎めいている。
ゾクっとする感じもあった。
で、
珍しく「買い」に走った。
テレビを見た次の日、本屋さん(吉祥寺の「ブックスルーエ」)に行き自分で店内を探しまくって見つからず、レジにいた店員さんに在庫を聞いたらポスレジ管理されているのか、パソコン画面をチラッと見てからそのまま棚に向かって探しに行ってくれて、少し待たされたけどしっかり見つけて来てくれて「最後の一冊です」と言って渡された。
買って、帰りの電車の中から読み出して、そのまま没頭。
一発目でハマってしまった。
一言で言うと「してやられました」という感じでした。ネタバレ厳禁。
一言だけ漏らすとすれば「日光江戸村にある忍者迷路」のような構成になってます。どこに仕掛けがあるかわからない。
そんなに最近はミステリを読んでないから、この作風が新しいのが珍しいのかわからないけど、僕は、新鮮さを感じました。大まかに言えば全ての短編が一つの構成パターンでできているように見える。しかし、ネタが全て違う世界で切り取られているため、飽きがこない。毎回、次の展開が気になって仕方がない。しかも、どこかに伏線が仕掛けられているはずとか思って読むから、微妙な緊張感もある。
心理サスペンスプラスちょいホラー感も味わえた(これは個人差あり)
傑作な、いまどきミステリでした。
https://amzn.to/3PUEV84